浮いて沈むブログ

0歳児娘のことやアルフォートのことなど

娘の名付けに迷走した話

娘が産まれて半年が経ちました

少し前にツイッターにも書きましたが、最近は娘の名前を呼ぶ度に「これ以上ない最高の名前だな!」と思っている私です

しかし、娘の名づけに関しては我々夫婦とんでもなく頭を悩ませたのです
 

妊娠前、ほんのり「子供を持つなら男の子がいいなあ」と考えていた私
「男の子はママじゃなきゃダメなママっ子になる」という謎のイメージがあり、それに憧れていたのです

実際に育児をしている今となっては「男だろうが女だろうがママっ子だけはノーセンキューなんだぜ!?」としか思えないんですが、無知って恐ろしいですね
 
私の頭は私に優しい仕様なので、妊娠した途端「この子は絶対に男の子だ」という謎の確信を持っていました
そして、私には男の子につけたいとっておきの名前があったのです
 

その名は「虎治」と書いて「とらはる」
 

かっこいいでしょ?かわいいでしょ?
元ネタは古のサッカー漫画「ホイッスル!」にあるのでご存知の方は記憶を辿ってみてくださいね
 
妊娠後はすぐに「男の子だったら虎治にしよう!」と思い、トツキトオカの胎児ネームも「とら」にしました

しかしこの名前、周囲からの評判がまあ悪いこと
 

実母「ヤンキーみたい」
実姉「普通に読みにくい」
義実家「苗字と合わない」
友達「押しが強い」
同僚「こわい」
 

私は今でもはちゃめちゃにかっこ可愛い素敵な名前だと思うんですが、受けの悪いことこの上なかったです
まあ、ここまで言われても「虎治」を変える気はさらさら無かったのですが
 

妊娠16週、私の確信は見事にひっくり返され、お腹の中身は女の子であることが判明しました

そして私、宣告された瞬間見事に「やっぱ女の子よね」と寝返りました
 
妊娠中、散々「男でも女でも嬉しいよ、早く会いたいね」等と良いママ気取りでお腹に向かって言っていたので腹の中の娘はさぞかし呆れ返ったことでしょう

結局男でも女でも同じように嬉しく思うことは変わらなかっただろうけどね
 

まあそんなこんなで性別判明は嬉しいイベントではあったわけですが、名前についてはふりだしへ

そんな時、子沢山パラダイスの華麗なる義実家へ用事がありお邪魔することに
すると、「人体の不思議」「アンパンマン」に混じって「女の子の名付け辞典」なる本が転がっているではありませんか
 

ああ、これいいなあ
ちょっと読ませてもらおう
 

そう思って手に取った私が馬鹿でした
そんな本を読んでいたら当然キラキラ系女子代表の姪っ子小学生ズが黙っていませんでした

「赤ちゃんの名前!?一緒に考えてあげる!!!」

その死刑宣告と共に、あれよあれよという間に緊急会議が始められました
 
「くるみちゃんって名前は?」「ここみちゃんとかどう?」「モカちゃんって可愛くない?」

いや、どれも可愛いよ、可愛いけどさ

君たち自分の苗字を考えてみなよ、この子も同じ苗字になるんだよ、このクソダサい苗字にそんな可愛い名前合わないでしょ

しかも濃口醤油顔の夫と薄口醤油顔の私から生まれてくる子がそんなモダンな名前似合うとは思えないんだよ

あとモカちゃんは犬だろ
 

反対意見は山ほど挙げられるが、そこは大人 やんわりお断りする

しかし「じゃあイメージから考えようよ!どんなイメージの名前がいいの?可愛い感じ?綺麗な感じ?」となおも食い下がる小学生ズ
 
適当にいなそうとしても「この名前は!?」「漢字は!?」と聞いちゃいない
 
彼女たちはいとこが出来るのが嬉しくてたまらないのだ
それはありがたいことだが、妊娠中でほんのりつわりの残っていた当時の私は小学生女子の質問攻めがかったるくてたまらなかった

相手をするのが面倒になってきた私は「夫くんにもどんな名前がいいか聞いてみたら?」と夫の方へ追いやろうとするも「夫くんはセンスが無いから駄目!」と即却下された
 
分かってんじゃねえか

とにかくその日は「家でよく考えるからこの本貸してね」と言って名付け辞典だけ借りて帰ることにした
 

この本を借りたのは六か月頃の話だったのだが、結局名前は出生届を提出する日ギリギリまで決まらなかった

私も私で優柔不断だったが、夫は夫で役立たずだったのだ

元々何をするにも「君の好きな方に決めていいよ」と譲りがちな夫
それがありがたい時もあるのだが、役に立たないときはとことん役に立たない

「何か一つくらい候補出してよ」といくら言っても
「俺はセンス無いから……」としか言わない夫

あなたにセンスが無いことは分かっているけれど私にだってセンスが無いんだ、ごちゃごちゃ言うな、考えろ

そう言いたいところをぐっと抑えて何とか候補を出すよう促し続けた
 
そうこうしているうちに、ようやく一つ候補を挙げた
 

「ゆうりって名前はどうかな?」
 

おお、いいじゃないか
ゆうりちゃん、うん、可愛いよね
そういえば少し前にユーリオンアイスってアニメ見たな、あれどんな漢字だったっけ

ところでその名前はどんな由来があるんだい?
 

「由来は勇利アルバチャコフなんだけど…」
 

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勇利は悪くない

ハイ却下!!!!!!!!!!
 

役立たずが思っていたより役立たずだったので私は夫に頼るのを諦めた

臨月まで悩みに悩んで候補を考え続け、最終的に5候補くらいにまで絞ったものの、結局「顔を見て決めよう」ということになり出産まで名前は未定に
 

そしていざ娘と対面
はじめは真っ赤なへちゃむくれで、「この顔にしっくり来る名前って…???」と思うものの、日に日に顔立ちがはっきりしてきて何となくイメージがつかめるように

そして、最終的に2つにまで候補を絞った

どちらにすべきか迷いに迷っていると、夫が「お義父さん(私の実父)に決めてもらったら?」と提案
実は夫の名前は亡き祖父がつけた名前であるらしく、同じように決めたいとのこと
 
私も異論は無く、実父に二択を迫ると「こっちかな」と即答で今の娘の名前を選んでくれた
 

そうして、娘は「これ以上ない最高の名前だな!」を獲得したのです
 

候補を出すまで、著名人や偉人、創作物の登場人物、地域の情報誌に載っている赤ちゃんの名前まで、やたらと名前を意識する日々が続いた
後にも先にも、あれほど名前を考えまくることは無いだろう
 

私自身、自分の名前(結構珍しくて人と被ったことがない)は褒められることが多いけれど正直あまり好きではなかった

けど、親がこんなに悩んで決めてくれたなら大事にしようと思える貴重な体験だった

娘もいずれ「私この名前イヤ!」なんて言い出すかもしれないけれど、少しでも多くの人に名前を呼ばれるようになるといいなあ
 
そんな思い入れの深い名前になりました
 
 
 
余談ですが
 
夫は私のことを何故か「吾朗」と呼びます
私の名前には「ご」も「ろ」も「う」も入っていません
愛する夫に「吾朗」と呼ばれるようになってもう二年ほどですが、未だに因果関係が分かりません

夫はちょっとばかなんでしょうね

娘の将来の配偶者がこんなちゃらんぽらんじゃないことを祈る日々です