浮いて沈むブログ

0歳児娘のことやアルフォートのことなど

前髪を失って時間と充実感を得た話


生きてます!!!!!

娘が社会生活を終え私がツイッター断ちしてはや二か月

ひっそりとこっそりと北国で桜を見たり鼻水を垂らしたりしながら主婦兼学生として何とか生きてます
 
つい先日、期限ギリギリで何とか山積みだった課題のレポートを書き終え、晴れて自由の身になりました
来週からまた次の課題に手を付けるので束の間の自由です 仮釈放の気分です

今日はせっかく時間が出来たので、服役中の過ごし方について書いてみようと思います
 
 
まず四月 前回の記事で宣言した通り資格取得の為の勉強に着手すべくツイッターやブログを少し我慢すると宣言したわけですが
 
そうは言っても元気溢れる暴れん坊乳児の面倒を見ながら勉強する時間なんてなかなか取れないし、毎日疲れて疲れて勉強する気力なんか残ってない
この状況で勉強する時間と心の余裕なんて取れるのだろうか、と思っていたわけですが

丁度娘が保育園を退園したタイミングで、私の愛すべきちょっと面倒くさい男・我が夫がある本を紹介してくれました
 
「時間術大全」という本です

これはステマでも何でもないです(ステマ出来るほどの閲覧数じゃ無いです)
 
本書、ページ数がかなり多いので先にYoutubeの要約動画を見たのですが
非常に良質な内容だったので本を入手して夫婦で読みました
概要だけ見たらメディアやSNSを批判する本のようにも思えますが
全くそんなことは無く、ただ純粋に「時間の作り方」について考えられています

この本を実際に読んでみて変わった私の行動はこんな感じ
 
 
・娘が寝てる間は勉強しかしない 家事もやるべきことも放置
・娘と遊ぶ時間は全力で遊ぶ 家事もやるべきことも放置
・家事は完璧を目指さない
・毎日散歩をする
ツイッターは使用範囲を制限する
 
 
全体的に、かなりメリハリのある生活スタイルになりました

今まで、娘が寝てもとりあえず家事やその他のやるべきことをこなしてから勉強していたところを、寝たら即勉強!って決めるようになってからとにかく早く集中できるようになり、時間を目いっぱい活用できるようになりました
 
その他細かく見ていくと、毎日天気の良い時間帯に必ず散歩に出る、日中の娘と遊ぶ時間はテレビやスマホを使わずひたすら遊ぶ、夕方の家事の時間帯はEテレかけておもちゃをばらまいて放置、料理は多少まずくても我慢する、等々

とにかく、「何してるのかよく分からないダラダラ時間」を減らしただけでもかなり時間が作りやすくなりました
 
ツイッターは時間を決めないとダラダラ見続けてしまうので見るときは時間を決めて、フォロワーさんとやり取りをしてしまうと気になって仕方なくなるのでいいねもコメントも一切しないようにしてました
 

奥さん アナタのこと実は見てたの、気付いてました?
 

そんな感じで、娘との時間は犠牲にせず、朝晩の夫とのコーヒータイムも確保しつつ、睡眠時間は多少削りはしたけれど何とか時間を捻出したわけです
 
 
ストレスが溜まり始めたらやり方を改めるつもりではいたんですが、意外や意外、むしろストレスフリーな生活となりました

これは恐らく「やるべきこと・やりたいことがあるのになかなか行動できない」や「娘と遊んでいる時間をちゃんと確保できていない気がする」という悩みが解消されたからだと思います
 
簡単に言えばスマホやテレビを見る時間が減って作業時間が増えたわけですが
これは私が元々テレビをそこまで視聴しなかったり、スマホゲームの類をやっていなかったり、友達が少ないこともあって時間を削減しやすかったのもあるでしょう
 
大丈夫、泣いてません
 
「時間術大全」のアイディアも参考に、今まで何となく閲覧していたフェイスブックやインスタ等のアプリは削除して、ニュースサイトもブクマから削除して、ツイッターは通知機能をオフにして時間を決めるようにしたらそれだけで使用頻度は減りました
LINEは友達が少ないので元々大して使ってません
 
泣いてません
 
 
こんな感じでこの二か月は、勉強時間を捻出しつつ家族の時間も持つようにしてきました
 
 
ちょっとした成功体験のような感じになってしまいました
ここまで読んでいただいた中で、むかついた方もいるかもしれません

念のため言っておきますが、私は決して「家事育児と勉強を上手に両立したキラキラライフ」を送っているわけではありません
「勉強する代わりに家事育児を最低レベルに落として何とか生きている」んです
 

ドライヤーの時間が惜しくてセルフカットの切りっぱなし、前髪は2cmくらいになってしまいました

エネルギーをチャージするために夜中だろうが日中だろうがコーヒーとアルフォートを致死量レベルで摂取しています

娘にこだわりがないのをいいことに未だにワンボウルに全ての食材ぶち込んでモザイクアートのような離乳食を提供しています

洗濯物は次の洗濯をするまで基本畳まずに放置しています 当然動き回るようになった娘によってよだれまみれにされます

夕飯は一汁一菜(肉魚に野菜を大量にぶち込んだ汁物)とレトルトカレーのローテーションです
 
 

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どうぞ安心してください
 

キラキラしてるように見えますか?
キラキラしてるのは娘のよだれくらいです
 
底辺レベルの生活を送っていることは自覚していますが、やりたいこと・やるべきことを惜しみなく出来ていて充実しているのは間違いないです
 

ただ、私も常に底辺でいたいわけではないので、課題が終わった今はちょっと手のかかる料理をしたり洗濯物を取り込んだらすぐ洗うようにしたりと、その時々に合った生き方をしています
 
来週からまた課題に着手する予定ではありますが、次回は締切が結構先なのでもう少し人間らしい生活も送れそうです
 
 
時節柄、なかなか不便なことが多かったり気持ちが不安定になりやすくはなっていますが、それでも私は時間の使い方を見直してからは日常のストレスもかなり減りました

特に、自分がやりたいことをやれているという充実感や、娘と向き合う時間の線引きをきっちり決めたことで、自分の頑張りを認められなかったり、人と比べて落ち込んでしまう私の悪癖がかなり改善されたような気もします
 
 
今回はたまたま課題もあって、娘もいて、特に時間の使い方について考えるべき時期だったのでこの本に出会えたのは本当に僥倖でした
内容が素晴らしいのは勿論ですが、単純に作者二人が人間味あふれる魅力的な方なので、読み物としても非常に面白いです
 
本書を急に手に取るのはハードルが高いかもしれないので、要約動画からでも、気になった方は是非ご覧になってください
 

娘の短い短い社会生活が終わったので

 
娘、慣らし保育真っ只中で退園と相成りました!ガハハ!
 
 
感染症の不安から保育園への入園に怯えていた私ですが、小規模保育であることと住んでいる地域の感染者が減ってきたことから、とりあえず入園はさせてみました

予想に反して娘は保育園にすぐ馴染み、先生たちの髪を引きちぎり、おもちゃを片っ端から床に叩きつけ、ゲロを吐き散らしてはルンルンで園内を這いまわる日々を送っていたようです
 
それはそれで大変恐縮だったのですが先生たちは「可愛いから何でも許しちゃう~」と優しく言ってくださいました
 
菩薩でしょうか?いいえ、神です
 
 
しかしそんな矢先、通っている保育園の関係者に新型肺炎患者が発生
即座にお休みさせたものの、園でクラスター感染なんてことになったらシャレにならん
しかも慣らし保育終了後に入社予定の私の内定先はとある雑誌の編集部
全国を飛び回る営業さん多数の大きな会社

……

深夜1時まで夫と話し合い、「もう出家するしかない」という結論に着地し、保育園は退園、内定先は辞退しました
 
とりあえず私は出家せず夫と娘とまた今まで通りの日々を過ごしています
 

正直ほっとしているし、娘との時間をまだまだ楽しむのも悪くないなと思えています
 
そもそも厳寒期、季節性鬱に近い症状で頭がイカれて保育園を申し込み就活を始めたのですが、ここ最近は雪もとけて日光浴も出来るようになったので以前のように「外で働きたい」という意欲も落ち着きました
 

それでも、保育園に通わせていた短い期間、毎日暖かい気持ちで過ごせました

「娘ちゃん体操の時間が好きみたいでずっとニコニコしてますよ」とか
「娘ちゃんお散歩している間ずっと大人しく外を眺めてましたよ」とか

身内以外の人に娘を大事にされることがこんなに嬉しいとは思わなかったり、

「娘ちゃん吐き戻し結構多いので、ミルクの回数を変えてみましょう」とか
「娘ちゃんなんだか寂しそうなので、今日はお迎え少し早めてもらえますか?」とか

私と一緒に娘のことを心配してくれることの心強さを知ったり
今まで通りに過ごすだけでは分からなかった貴重な経験がたくさん出来たので

まあ、短い期間でも通わせてよかったな、と

それでも退園手続きやら内定辞退のやり取りやらは大変で、
更にそんな時に夫から「頑張れ、今夜は牛丼だよ↑↑」なんて的外れな応援をされて(牛丼作ったのはワイ)疲れ果てていました

それをぽろっとツイッターで呟くと、ヨシヨシしてくれる人がたくさんいて更に人のありがたみを感じてしまいました

ありがたみ~!!!(IKKO)

あとアホな応援しかできない夫は人じゃないです
 
 
ここ最近なんだかずっと慌ただしかったのでヨシヨシが身に染みたし、今までも色んな人にヨシヨシされて何とか頑張れてきたなあとしみじみ思い返しました
 
その翌日にも早速ジャイアントコーンが当たらなくてヨシヨシしてもらいました
 

陰キャ豚野郎の私はネット上でないとオシャレで可愛くてヨシヨシ上手な同月齢ママさん達と繋がれないので、現代の地球人で良かったです、ほんとに
 
 
まあ、就職も流れたことだし、しばらくお外には出られないということもありますし
妊娠前から細々と続けていた資格取得の勉強に本腰を入れて取り組むことにしました
 
妊娠中出産後は頭がパーになってしばらくお休みしていたのですが、いい加減産後ボケとも言えない時期になってきたので縮んだ脳みその再生にむけて頑張ります
 
 
ふつつかな豚野郎ではありますがたまに現れたら仲間にいれてくださいね
豚野郎より
 

今こそ子連れで登山に行こう!with乳児

 
みんなどう?山、登ってる?
 

おれは登ったぞ!!!!!!!!!!
 

私の住む雪国にもようやく春がやってきて、地上にはほぼ雪が無くなり非常に歩きやすくなりました
暖かくなってくると登りたくなるよね、山
 
というわけで夫に何気なく「そろそろ山登りたいよねェ」なんて言ってみたところ

「行くか、来週」

まさかの即時OKでした
 

ちなみに、地上は雪が無くなってきたっていうだけで山はまだバリバリ雪残ってるんですよ
私の住む地域は、低山なら5月くらい、高い山なら6~7月くらいまで雪が残っています
 
夫には壁登りと雪山は死ぬから駄目と止められているんですが、まさか残雪期の3月に登山許可が出るとは
うっかりときめいてしまいました

とはいえ一応子連れで登るので、最大限危険が無いように

①ルートを把握していて
②難所のない
③低山
 
という条件付きで考えて、春先によくトレーニングがてら登っている近所の山(300Mちょっと)へ行くことにしました

そんな山行レポと子連れ登山のあれこれです
登山デビューを考えてる方はぜひ、そうでない方もぜひ
 
 
登山当日の持ち物はこんな感じ
 
◎オムツ
◎ミルク
◎娘の着替え
・タオル
・携行食(チョコレート、かむかむレモン、お昼ごはん)
・飲み物(水とスポーツドリンク)
・除菌ウェットティッシュ
・ビニール袋
・ばかでかいゴミ袋
・防寒着
・カイロ
・雨具
・グローブ
・熊鈴、ホイッスル、アーミーナイフ
 
こんな感じです
◎は子連れ登山の場合必須ですが、それ以外は大人だけの登山でも必要なモノばかり

また、今回は少量でしたが、そこそこ時間のかかる山行の場合は何かあった時のために携行食と飲み物は多めに持ちます
 
落石の恐れがある山ではヘルメットも必要です
あと、夏場はこれに暑さ対策グッズをプラスしていきます
 
 
最後の『熊鈴、ホイッスル、アーミーナイフ』については、私のテンションを上げる必須アイテムですが勿論実用性も高いんです

熊鈴は熊のいる地域の登山なら必須だし、ホイッスルは遭難時に使えるし、アーミーナイフはハサミ部分で鼻毛を切ったりできるので常に持ち歩いてます
 
 
 

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鼻毛も切れるよ
 
このアーミーナイフ、実家に帰るのに飛行機乗った時に空港で没収されたので携帯は気をつけましょうね
 
 
服装はこんな感じ

 

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塗りつぶした下にはアホ面
 
これは過去の夏山登山時のものですが(今回のはいい写真が無かったので)
格好はほぼ変わりません
 
夏はウィンドブレーカー、寒い時期の登山はゴアテックス上着を着ます
本当は夏でも雨を凌げるゴアテックスの方がいいのですが、暑すぎるので私はユニクロのウィンドブレーカーを使ってます
 
靴は登山靴が基本ですが、私は防水の登山靴がないので残雪期や水場がある際の登山ではゴアテックスのスニーカーを使ってます

ゴアテックスの登山靴が欲しいんですが目ん玉飛び出るほど高いので結局手持ちのモノで何とかやってる貧乏山姥、それはワタシ
 

そして靴と言えば、過去記事(下記)で紹介したアレを使う時がついにやってきました
 
そう、18本爪アイゼン
 

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カッチョイイ
 
雪山は駄目と言うのにアイゼンをプレゼントしてくるあたりアンポンタンな夫ですが、
それでも存在を殺し続けてきたアイゼンをちゃんと山で使える日がやってきて良かったです

使ってみたところ、めっっっっっっちゃ良かったです

雪でも氷でもまあ食い込む食い込む
過去、残雪期の5月登山でズルズルに滑って大変だったことがあったのでこれは大変に嬉しい
 
こんな低い山で使うモノでは無いと思いますが、山岳小説山岳映画オタクの私はテンションダダ上がり
「アイゼンとピッケルとアイスバイルも欲しい」と言ったら本気で止められました、ぴえん
 
ちなみに夫もいつの間にか同じアイゼンを購入してました
過去ペアリングを拒否した夫ですがアイゼンのお揃いはオッケーらしいです KICHIGAIですね
 

予報では晴れだったけど実際に登り始めたときは曇り空で少し肌寒いくらいでした
がっちり防寒をしていざスタート
 

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雪がこんもり
娘は暖かい服に防寒着にケープの重装備です
 
私の方が体力が無いので、私が自分のペースで前を歩いて夫にはそれに合わせて歩いてもらいます
二人以上で登る場合、体力が無い方が前を歩いたほうが絶対に良いです
下山する体力も考えて、少しゆっくりすぎるくらいのペースで慎重に
 

我が家の場合、夫は重い荷物は全て自分が持つといって聞かないので、私はいつも携行食と自分の飲み物くらいしか持たせてもらえません

超カッコイイ自分好みのザックを買ったにも関わらず全く使う機会が無いので「ザックを使いたいから私にも荷物を持たせろ」というと「街歩きで使え」と言われました
 
多分優しいんでしょうが、むかつくのでそろそろ山に埋めてこようと思います
 

なお、道中は休憩をいつもより多めに
軽い登山とはいえ、私は10月以降登山どころか運動もほとんどしていなかったのでかなり気を付けて休憩は取りました
 
50分程で山頂へ
夏季に比べて15分程時間がかかりました
 
まずは三角点をタッチして記念撮影
娘もしっかり三角点にタッチしました
 
そして山頂でお昼ごはんのおにぎりタイム
この時、おにぎり登場に娘は大興奮

お前のじゃないんだ、ごめんな

本来は山頂からの景色を楽しみながら食べるはずがカラスが近くにいたので威嚇しながら食べました
鬼の形相でおにぎりを食べる人間がどう見えたのか、是非ともカラスに聞いてみたい
 

この、山で食べるご飯って本当においしいんですよ
山頂までの苦労とか空腹とか自然の空気とか山頂の景色とか、それらが最高の調味料になるんです
 
娘にもそれを味わってもらいたいので、一緒に山頂でお昼ごはんを食べるのがとっても楽しみです
 

おにぎりを食べて少し休んでから下山
ロープを張ってる場所や危なくない場所は駆け足で下りるので速い速い
娘は下り始めてすぐ寝ました
 

娘七か月、起きてても寝てても登山中すれ違う皆さんからは「かわいい~!!!」の嵐
 
登山ではすれ違う人との挨拶は基本ですが、娘を連れて登るようになってからは「こんにち……かわいい~!!!」と言われるようになりました
 
「分かる~!!!」と言いたいのをこらえてありがとうございます~と返してますが夫婦ともにニヤケ顔
 

この登山中の人とのふれあいも私は大好きです
 
ちょっとした世間話をしたり、お菓子をいただいたり、前にも山でお会いしたことのある方と別の山で偶然会ったり
赤ちゃん連れの外人登山者が下りで爆走してるのを見て唖然としたり
 
いいものですよ、陸地でもたまにすれ違う人にこんにちはって声かけて驚かれるけど
 

下りは25分くらいかかりました

意外なことに案外体は疲れておらず
むしろ物足りなくて「もう一回登る?」と聞くか迷ったほど
それくらい久しぶりの登山ははちゃめちゃに楽しかったです
 
今回は時節柄やめましたが、登山の後は温泉がいいですよ

全身がふやけるまでしっかりお湯につかってお風呂の後に甘いものを食べるのが正しい作法です
消費したカロリーはちゃんと補給しましょう、登山の常識です
 
 
今回は雪どっさりでしたがアイゼンの使用感も試せたしとっても楽しかったです
人の集まる場所にはなかなか出かけられない今こそ、登山、おすすめですよ
体力もつくし
 
子連れ登山は生後一か月の頃から何度か行っていて今回が四度目でしたが、家にいるより断然楽しそうで、娘にとってもいい刺激になっているようです

まだまだ残雪期ですが、今年もゴリゴリ山登っていきます
みなさんもアーミーナイフとアイゼン、是非ポチってください
 

乳児教育や幼児教育について私が覚えておきたいこと

 
ママ友がいないことでおなじみの私ですが、親戚や知人に子持ちの方はわりと多いのです
そういった方々からはよく子供の教育について色々と教えてもらいます
 
そして私の夫ですが、以前家庭教師をしていたこともあり、少しそっち方面の知識もあったりします
 
色々と聞く中で、「なるほどな」と思えることも結構あったので、今回は自分用の記録も兼ねてまとめてみました
 

知人や夫の実体験に基づく話が大半で、研究等に基づいた根拠のある内容はごく一部です
まあ参考程度にちょっと覗いてみようかな、という方のみご覧ください
 
 
①乳児期~幼児期の英語教育について
 
ディズニー英語システムをはじめ、今は色々と乳児期~幼児期の英語教育がバリエーション豊富ですよね

英語習得に関してですが、夫の体感として、乳児期~幼児期に受けた刺激は少なからず後の英語習得には役立つみたいです
 
というのも、夫と兄達は乳児期~幼児期を英語圏で過ごした帰国子女です
義両親は家では日本語で会話していたし、特段教えてもらったわけでは無いけれど、夫や兄姉達は大人になってから英語を習得するまであまり苦労しなかったそうです
 
逆に、乳児期~幼児期を日本で過ごした下の妹達は英語になかなか苦労したそうな
今でも、帰国子女組と日本育ち組で英語力には結構な差があるそうです
 
「夫さんの英語力ってどのくらい?」と聞いたら「サウスパークを字幕吹替無しで楽しめるくらいかな」と言われました

検定やTOEICは受けていないそうです
英語は出来るようですが少し残念な人です
 
乳児期~幼児期はとにかく耳を慣らすことが大事
夫は周りで英語が飛び交っている環境で暮らしたことで耳が慣れたそうです
 
勿論、耳が慣れても後から勉強しなければ「会話」が出来るレベルにはならないそうですが
英会話まで行かずとも、英語の授業や検定でのヒアリングには十分強くなるみたいです
 
 
しかし、幼児期~小学生等の日本語の基礎が出来上がっていないうちから、文法等の少し進んだ領域に踏み込むのはあまりオススメではないとのこと

というのも、日本語で理解→英語で理解 のプロセスが出来ないので、日本語も英語も中途半端になってしまうようです
なので、乳児期~幼児期は英語のアニメや音楽を「聞く」くらいで十分
 

また、「ママorパパが英語を話せるから、日
常会話でたまに英会話を挟む」はあまりオススメでは無いそうです
私は語学力ゼロなので無理ですが、夫にこれを提案したら断られました
 
小学生くらいならまだしも、乳児期~幼児期の場合は、同じ人が複数の言語を使用すると頭が混乱するから、とのこと
 

知人にアメリカ人と日本人のご夫婦がいます

家ではアメリカ人ママは英語のみ、日本人パパは日本語のみで子供と接するらしく、そのご夫婦の子供達は三人とも日本語も英語も理解できています
会話は基本的に日本語ですが、たまに飛び出す英語が大変きれいな発音

これをもし、一人が英語と日本語をごちゃ混ぜにして子供と会話していたらどちらも理解するまでには至っていなかったと思う、と夫は言っていました
 
ちなみに、夫婦間での会話は英語と日本語のちゃんぽんです
聞いてるだけで海外旅行に行った気分になります
 
我が家も、将来娘が外国語を習得したいと思った時に手助けになるように英語のアニメくらいは見せようかな~と思ってます
 

あと、一つでも外国語を習得すれば、その後別の外国語を習得するハードルが下がるそうです
前職では外国人の同僚も多かったのですが、母国語の他に日本語・英語も話せるトリリンガルばかりでした
 

日本語教育と読書について
 
私は日本語教育生涯学習について少し勉強したことがあります
結局は食品を売りさばくグレーカンパニーに就職したので仕事としては全然生かせていませんが、勉強する上で色々と感じたことはありました
 

日本人なら日本語を話せて当たり前ですが、日本語力って結構重要なんです

理科や数学などの理系科目にしても、英語や社会などの文系科目にしても「問題を読む力」「回答を書く力」が問われます(私はどれも苦手ですが)
 
文章を正しく理解する、ねじれの無い文章が書ける、そういった基礎的な日本語力を身につけるだけでも、学生生活や社会人生活がとても楽になります
 
この日本語力を身に着けるのに、手っ取り早いのは読書です
 
 
ツイッターのママさん達は絵本の読み聞かせをする方がとても多い気がしますが、私がボランティアをしていた保健センターでは十か月時点で子供に読み聞かせをする・しないは半々というくらいでした

正直、読み聞かせって大変ですよね
成長するにつれ、赤ちゃんも活発になってきて絵本を食べるわ破くわで聞いちゃいないし
 
そもそも、理解できないうちから本を読むなんて意味あるの?っていう疑問もあるかと思います
 
しかし、妊娠中の母親の読書や、0歳児への絵本の読み聞かせはちゃんと意味があります

絵本を食べても、破いても、聞いてなくても、子供に読書習慣が身に付いたり、語彙が増えたり、想像力が豊かになったりと、読み聞かせから芽生える力はたくさんあります
 
遥か昔に聞いた話で詳しい内容は覚えていませんが、調べれば論文も出てきます
 

「読み聞かせしなきゃダメ」ってわけじゃないんですが
「無意味じゃないよ」ってことが分かるだけでも日々の読み聞かせにかける手間が報われますよね

それに、意外と0歳児でも絵本に反応して笑ったり驚いたりするんですよね
娘は飛び出す絵本や指人形絵本が好きです 普通の絵本は食べるのが好きです
 
また、幼児期になるとお気に入りの絵本を何度も「読んで!」とせがむ子もいます
大人には同じストーリーでも、子供にとってはその都度違う発見があるそうです
これも子供の感受性が育っている証です
 

話は変わりまして

ちょっとした自慢ですが、私は日本語検定の一級を持ってます
合格するまで5回落ちてるので「ちょっとした」自慢です

日本語検定ってあまり知名度は高くないんですが、問題は面白いし難易度の幅もある、おすすめの検定です
 
回答ではその言葉の意味や使用例までしっかり解説してくれているんです
ただ暗記するだけではなく、「理解して」覚えられるので楽しいですよ
 
1級~7級まであるので、小学生からチャレンジできます
国語嫌いの小学生姪っ子も、日本語検定の勉強は楽しいと言っていたので、国語が嫌いな子でもゲーム感覚で取り組めます
 
 
また、夫曰く「国語は教育が難しい」そうです

古文漢文はともかく、通常の読解問題については、「勉強しなくても出来る子」「勉強しても出来ない子」が一定数いるとのこと
 
教科書で勉強するよりも、本や新聞を読んだりするほうが国語の成績は上がりやすいようです
 
私の知人には「本嫌いで国語が得意だった人」も「読書家で国語が苦手だった人」もいるので人によりますけどね
 

③生きる上で必要な「体力」「忍耐力」について
 
娘の勉強や進学に関しては、基本的に我々はノータッチで行くつもりです
 
前述のように絵本を読み聞かせしたり、英語アニメを見せるようなことはあっても、「こんな大学に進んでほしい」「どんな仕事をしてほしい」という希望はありません
 
よっぽどのばかは心配だけど、多少のばかなら別にいいかな、とも考えてます
 
ただ、将来の選択肢を少しでも増やすために身に付けさせたいものが二つあります

体力と忍耐力です

勉強をするにも体力がいるし、勉強を最後まで続けるには忍耐力がいります
特に受験勉強をする場合、それなりのレベルを望むなら必要な勉強時間も増えるわけだし

受検当日までやる気を切らさず一心不乱に勉強を続けるのも、言うほど簡単じゃないわけです
これは受験勉強中に4度部屋の模様替えをした私が言うので間違いありません
 

本人にやる気があることが大前提ですけど
体力も忍耐力もある子は強いんです
 

夫は家庭教師時代に、「勉強はからっきしのスポーツ少年/少女が一念発起して勉強を頑張り始め、メキメキ成績を伸ばして志望校に合格した」というような劇的な事例をたくさん見てきたようです
 
それを受けて、子供が目指すべき目標を見つけたとき、途中でへこたれずに頑張れるように「体力」「忍耐力」をつけさせることが大事だと思うようになったとのこと
 
真面目にコツコツ勉強して成績を伸ばせればそれが一番ですが、「体力」「忍耐力」は勉強だけじゃなくてスポーツや趣味、日々の生活においてもあるに越したことは無いでしょう

私は妊娠中は絶賛育児中の今現在、体力と忍耐力の大切さをひしひしと実感しています

それに今の子供たちが大人になる頃には、メンタルの強い外国人が職場や学校に今以上にたくさんいるだろうし
その環境下でへこたれない子に育ててあげたいな、というのが私と夫の理想です
 

ちなみに、我々夫婦が「体力」「忍耐力」向上のためにやろうと思っていることは登山です
体力もいるし、忍耐力も求められるし、何より楽しい 単純ですが登山はいいですよ
 
壁登りと雪山は死ぬ可能性があるのでオススメできませんが
 

今まで聞いたことや自分が感じたことで特に覚えておきたいのはこの三つです
 
親のエゴといわれればそれまでですが、少しでも娘の人生が豊かなものになるように、出来ることはやってあげたいな、と
 
育児についても教育についても親の数だけ考えはあるかと思いますが
ほんの少しでも、誰かの参考になれば幸いです
 

娘の名付けに迷走した話

娘が産まれて半年が経ちました

少し前にツイッターにも書きましたが、最近は娘の名前を呼ぶ度に「これ以上ない最高の名前だな!」と思っている私です

しかし、娘の名づけに関しては我々夫婦とんでもなく頭を悩ませたのです
 

妊娠前、ほんのり「子供を持つなら男の子がいいなあ」と考えていた私
「男の子はママじゃなきゃダメなママっ子になる」という謎のイメージがあり、それに憧れていたのです

実際に育児をしている今となっては「男だろうが女だろうがママっ子だけはノーセンキューなんだぜ!?」としか思えないんですが、無知って恐ろしいですね
 
私の頭は私に優しい仕様なので、妊娠した途端「この子は絶対に男の子だ」という謎の確信を持っていました
そして、私には男の子につけたいとっておきの名前があったのです
 

その名は「虎治」と書いて「とらはる」
 

かっこいいでしょ?かわいいでしょ?
元ネタは古のサッカー漫画「ホイッスル!」にあるのでご存知の方は記憶を辿ってみてくださいね
 
妊娠後はすぐに「男の子だったら虎治にしよう!」と思い、トツキトオカの胎児ネームも「とら」にしました

しかしこの名前、周囲からの評判がまあ悪いこと
 

実母「ヤンキーみたい」
実姉「普通に読みにくい」
義実家「苗字と合わない」
友達「押しが強い」
同僚「こわい」
 

私は今でもはちゃめちゃにかっこ可愛い素敵な名前だと思うんですが、受けの悪いことこの上なかったです
まあ、ここまで言われても「虎治」を変える気はさらさら無かったのですが
 

妊娠16週、私の確信は見事にひっくり返され、お腹の中身は女の子であることが判明しました

そして私、宣告された瞬間見事に「やっぱ女の子よね」と寝返りました
 
妊娠中、散々「男でも女でも嬉しいよ、早く会いたいね」等と良いママ気取りでお腹に向かって言っていたので腹の中の娘はさぞかし呆れ返ったことでしょう

結局男でも女でも同じように嬉しく思うことは変わらなかっただろうけどね
 

まあそんなこんなで性別判明は嬉しいイベントではあったわけですが、名前についてはふりだしへ

そんな時、子沢山パラダイスの華麗なる義実家へ用事がありお邪魔することに
すると、「人体の不思議」「アンパンマン」に混じって「女の子の名付け辞典」なる本が転がっているではありませんか
 

ああ、これいいなあ
ちょっと読ませてもらおう
 

そう思って手に取った私が馬鹿でした
そんな本を読んでいたら当然キラキラ系女子代表の姪っ子小学生ズが黙っていませんでした

「赤ちゃんの名前!?一緒に考えてあげる!!!」

その死刑宣告と共に、あれよあれよという間に緊急会議が始められました
 
「くるみちゃんって名前は?」「ここみちゃんとかどう?」「モカちゃんって可愛くない?」

いや、どれも可愛いよ、可愛いけどさ

君たち自分の苗字を考えてみなよ、この子も同じ苗字になるんだよ、このクソダサい苗字にそんな可愛い名前合わないでしょ

しかも濃口醤油顔の夫と薄口醤油顔の私から生まれてくる子がそんなモダンな名前似合うとは思えないんだよ

あとモカちゃんは犬だろ
 

反対意見は山ほど挙げられるが、そこは大人 やんわりお断りする

しかし「じゃあイメージから考えようよ!どんなイメージの名前がいいの?可愛い感じ?綺麗な感じ?」となおも食い下がる小学生ズ
 
適当にいなそうとしても「この名前は!?」「漢字は!?」と聞いちゃいない
 
彼女たちはいとこが出来るのが嬉しくてたまらないのだ
それはありがたいことだが、妊娠中でほんのりつわりの残っていた当時の私は小学生女子の質問攻めがかったるくてたまらなかった

相手をするのが面倒になってきた私は「夫くんにもどんな名前がいいか聞いてみたら?」と夫の方へ追いやろうとするも「夫くんはセンスが無いから駄目!」と即却下された
 
分かってんじゃねえか

とにかくその日は「家でよく考えるからこの本貸してね」と言って名付け辞典だけ借りて帰ることにした
 

この本を借りたのは六か月頃の話だったのだが、結局名前は出生届を提出する日ギリギリまで決まらなかった

私も私で優柔不断だったが、夫は夫で役立たずだったのだ

元々何をするにも「君の好きな方に決めていいよ」と譲りがちな夫
それがありがたい時もあるのだが、役に立たないときはとことん役に立たない

「何か一つくらい候補出してよ」といくら言っても
「俺はセンス無いから……」としか言わない夫

あなたにセンスが無いことは分かっているけれど私にだってセンスが無いんだ、ごちゃごちゃ言うな、考えろ

そう言いたいところをぐっと抑えて何とか候補を出すよう促し続けた
 
そうこうしているうちに、ようやく一つ候補を挙げた
 

「ゆうりって名前はどうかな?」
 

おお、いいじゃないか
ゆうりちゃん、うん、可愛いよね
そういえば少し前にユーリオンアイスってアニメ見たな、あれどんな漢字だったっけ

ところでその名前はどんな由来があるんだい?
 

「由来は勇利アルバチャコフなんだけど…」
 

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勇利は悪くない

ハイ却下!!!!!!!!!!
 

役立たずが思っていたより役立たずだったので私は夫に頼るのを諦めた

臨月まで悩みに悩んで候補を考え続け、最終的に5候補くらいにまで絞ったものの、結局「顔を見て決めよう」ということになり出産まで名前は未定に
 

そしていざ娘と対面
はじめは真っ赤なへちゃむくれで、「この顔にしっくり来る名前って…???」と思うものの、日に日に顔立ちがはっきりしてきて何となくイメージがつかめるように

そして、最終的に2つにまで候補を絞った

どちらにすべきか迷いに迷っていると、夫が「お義父さん(私の実父)に決めてもらったら?」と提案
実は夫の名前は亡き祖父がつけた名前であるらしく、同じように決めたいとのこと
 
私も異論は無く、実父に二択を迫ると「こっちかな」と即答で今の娘の名前を選んでくれた
 

そうして、娘は「これ以上ない最高の名前だな!」を獲得したのです
 

候補を出すまで、著名人や偉人、創作物の登場人物、地域の情報誌に載っている赤ちゃんの名前まで、やたらと名前を意識する日々が続いた
後にも先にも、あれほど名前を考えまくることは無いだろう
 

私自身、自分の名前(結構珍しくて人と被ったことがない)は褒められることが多いけれど正直あまり好きではなかった

けど、親がこんなに悩んで決めてくれたなら大事にしようと思える貴重な体験だった

娘もいずれ「私この名前イヤ!」なんて言い出すかもしれないけれど、少しでも多くの人に名前を呼ばれるようになるといいなあ
 
そんな思い入れの深い名前になりました
 
 
 
余談ですが
 
夫は私のことを何故か「吾朗」と呼びます
私の名前には「ご」も「ろ」も「う」も入っていません
愛する夫に「吾朗」と呼ばれるようになってもう二年ほどですが、未だに因果関係が分かりません

夫はちょっとばかなんでしょうね

娘の将来の配偶者がこんなちゃらんぽらんじゃないことを祈る日々です
 

生後0か月が生後1か月になるまで

 
少し前に娘がハーフバースデーを迎えた
当日はささやかながら紙粘土のケーキと離乳食のプレートを作ってお祝いをした
 
残念ながら意気込んで買ったチョコプレートはダイイングメッセージのような出来栄えになってしまい使い物にはならなかったが
 

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犯人はこいつだ
娘は喜んでくれたような気がする
何より、私も準備していてとても楽しかった
 
こういうことをするようになったのは、娘が産まれてからだろう
 
娘が産まれて半年、新生児から六か月児への変化は凄まじいものだったが
私自身も今までの自分とは180度変わった自分になった気がする

この半年は自分の今までの人生で一番内容の濃い半年だったのではないか
後にも先にもこんな貴重な経験は出来ないだろう

娘が大きくなった時にちゃんと振り返りできるように、たまには日記としての役割を果たす意味でも、出産~生後一か月までのことを少し書き出してみようと思う
 
 
娘が産まれた直後
胸の上に乗せられた真っ赤な赤ん坊が可愛いとは一ミリも思えなかった
 
元々子供が好きではない私だったが、自分の子ならきっと可愛いはず、という思いで出産を心待ちにしていた
 
なので娘と対面して、「これ本当に私の赤ちゃん?内臓じゃないの?」というくらい何の感情も湧かないことに大層驚いた

本当にこの不思議な生き物を愛してあげられるだろうか
不安のまま始まった母親生活だった
 

出産当日は娘は新生児室、私は病室で過ごした
 
産後ハイでテンションが上がり目がギラギラしていた私は、前日の夜中三時から起きていたにも関わらず一切眠くならず、13時から夫の来る20時頃までひたすら母子手帳を読みふけっていた
 
産後の縮みきった脳で読んでいたわけだから当然中身は全く覚えていない
本当に無駄な時間の使い方だったと思う

翌日は昼頃から母子同室開始だった

母子同室を始める前まで、私は産院から見るように指示された動画を繰り返し見ていた
内容はオムツ替え・授乳・沐浴の手順と揺さぶられっ子症候群についてだった
 
この時、すぐそばに夫もいたのだが、大量の姪っ子甥っ子のお世話で鍛えられた彼は動画には何の興味も示さなかった
 
それどころか、動画を食い入るように見る私の邪魔をするかのように話しかけてきた

「○○(姪っ子)が小さい時にオムツ替えでさ~」「ミルク作るときは~」「あ~そうそう沐浴で~」「揺さぶりは脳神経の~」

これは緊張しまくってる私をリラックスさせるための会話だったのだろうが、この時人生最高に気が張っていた私は

「うるせえな子育てOB面してんじゃねえぞテメェを揺さぶってやろうか」
と言ったり言わなかったりしたのだった

しかし実際に娘が病室に来ると抱っこすら恐ろしくて、大半のお世話は夫にしてもらった
 
娘を見て「小さいな」「可愛いね」を連発する嬉しそうな夫を見て、先程までの鬼のような私は姿を消して、「ああ、この人の子供を産んでよかったな」と思えた
 
今思うとこの感情のジェットコースター具合がいかにも出産直後の人間のそれだ
 
だが、この時点でも「小さすぎて怖い」「無事育てられるか心配」の方が勝っていて、娘を可愛いとは到底思えなかった
 

私が寝返ったのは、母子同室初日の夜だった

夜の授乳を済ませ、自室に戻り眠りについた私は、1時間たらずで娘の泣き声でたたき起こされた
重い体を起こして娘をコッドから救出したはいいものの、ここからどうしていいか分からず途方に暮れた

実はこの時、娘は産まれて初めてのうんちをしていたのだ
 
加えて、授乳と言っても私は母乳がなかなか出ず、ただ乳を咥え疲れて眠っていただけなのだから
お尻の気持ち悪さと空腹で不快指数100%だったのだろう

しかし母親業1日目の私にはそんなことは分からなかった
 
授乳は三時間おきと聞いていたので授乳室にも行けず、オムツを替えるという発想もなく、困り果ててうんちまみれの娘をそうとは知らないまま抱っこした
 
すると、娘は泣き疲れたのか抱っこで体が温まったのか、スンと眠りについた

腕の中(というかほぼ腹の上)で眠る、小さな赤ちゃん

これがとんでもなく可愛くて私の中の母性本能とやらが目覚めた瞬間だった
 

そうか、あんなに泣いていたのは私を求めていたからなんだ
 

ただの空腹と尻の不快感で泣いただけの娘だったが、
産後ハイの私は自己肯定感がMAXだったため娘に求められたのだと完全に勘違いをしていた
それから次の授乳まで約2時間、うんちまみれの娘を眺めながら過ごした
 

勿論、その後授乳室に行ってオムツを開けた瞬間は「内臓全部出たんじゃないか?」って量のうんちにひっくり返った
 
 
ちなみにこの時、足についていたネームバンドに盛大にうんちを引っかけたわけだが
出産してもいないのに産後ハイMAXだった夫が「いい思い出だ」と言って頑なに捨てようとしなかった

今でもうんち付きのネームバンドがうちにはある
 

そんな母子同室生活からはじまった0か月

あんなに不安で仕方なかったのが嘘のように、退院する頃には「育児おもしろいな!」と思えるようになっていた
 
オムツ替えや授乳は回数も多くて大変だったけれど、一日のほとんどを寝て過ごす娘を触れ合える数少ない時間だったし

何より新生児、とにかく面白くて可愛い仕草が多い
 
娘は新生児の割に表情がある方で、寝ているところを起こした助産師さんを睨んで舌打ちしたり、お風呂で気持ちよさそうにリラックスしてる赤ちゃんらしからぬ仕草や顔がたまらなく可愛かった
 

笑うわけでもないし意思疎通も出来ないけれど、一瞬一瞬が今しかない姿だと思うと本当に愛おしくなった
 

自宅に帰ってからも、きっと産後ハイのおかげではあるが「辛い」とはあまり思わなかった

産後ハイはひどかったが、産後ボケもひどかった私は、育児記録アプリの使い方がいくら読んでも理解できなくて
自宅に帰ったその日にはパソコンを開いて娘の成長記録をつけるフォーマットを自作した
 
それを紙媒体で印刷して、毎日手書きで授乳時間やオムツ替えの時間を記録した
今思えば相当アナログだ
うんちが出来たときには花丸をつけてやった
 

とにかく寝ているだけの娘だったが、可愛くて可愛くて仕方なくて、一日100枚近い数の写真を毎日撮っていた

そして大変に迷惑だっただろうが、「私の赤ちゃん可愛いでしょう」と手あたり次第身内や友達に写真を送っていた
 
勿論同じく産後ハイの夫も、毎日帰宅すると娘の横(床)に寝転んで延々と顔を眺め、娘が寝た後は二人でアイスを食べながら写真を見た
(ちなみに私たちは未だにアイスを食べながら娘の写真を見る生活をしている)
 

夫の親バカぶりには少々驚いた

というのも、私は出会った当初から今の今まで、夫に「可愛い」なんて言われたことが無い
その彼が、娘には「可愛い」を連発し、ついこないだは
 

「娘ちゃんさ…親バカとかじゃなくて客観的に見てもオムツモデル出来るよね……」
 

と真剣な顔をして言ってきたのだ
ちなみに、あまりに毎日「可愛い」を連発するのでこの勢いで私も言ってもらえるんじゃないかと「私は?」と聞くと無視された

アニメやアイドルに一切興味の無かった夫に初めて「推し」が出来たのだ
推しにどんどん心酔していく夫の姿は、まさに「オタクの生い立ち」のようなものだった
 

唯一心配だったのが、産まれたときから体重が少なめだった小さい娘の成長具合だった
しかしこれについては私の心配をよそに娘はミルク缶の目安の倍量は優に欲しがった
 
日々どんどん体が重くなっていくのを感じて「これは一か月検診でどれくらい体重が増えているかが楽しみだ」と思っていたのだ

そしてやってきた一か月検診
残念ながら夫は仕事があったので、私は一人で娘を連れて産院へ行った
 

ここで私は地獄を見た
 

娘のギャン泣きが止まらなかったのだ
 
出発前にミルクを飲ませてきたにもかかわらず、病院についた頃にはもう腹が減ったと大騒ぎした
言っておくが、自宅から産院までは車で5分の距離である
 
たまらず途中で授乳の為に退室させてもらったが、それでも足りなかったのか更に激しく泣きわめく娘を連れて待合室に戻ると、
それまで静かだった待合室のベビー達も泣き出してしまい、待合室では新生児の大合唱で阿鼻叫喚となった
 

うちの娘がすみません
そう思いながらもうちの娘も大騒ぎしているわけで私は為す術が無かった
 

大騒ぎしつつも何とか娘の健診は行われ、体重はしっかり増えて健康状態も一切問題ないとのことだった
 
この時、既に私の体力はエンプティランプが点きかけていた
しかしこの日は母親の健診も同時に予定されていたのだ
 
獰猛な娘を連れて採血ルームに入る
「すぐ終わるからね」と言われ、娘を看護師さんに預けて私は採血をしてもらう
 

はずだったのだが
この後、私は五回注射を打たれた
 

元々血管が細くて見えにくいのは自覚していたが、産後で貧血気味だったことも相まってか

まっっっっったく血管が取れなかったのだという
 
二回目以降、看護師は入れ代わり立ち代わり私の血管を捕まえに来た
「もういいです、健康なんで……」私の悲痛な訴えは勿論無視された
入れ代わり立ち代わり看護師がやってくる

一番最後に何とか血を採ってくれた看護師は完全に目がすわっていた

この間、約30分
 
腹が減った娘は病院のベッドで暴れ狂い、ベッドの柵を蹴り、抱いてくれた看護師さんの髪を引きちぎろうとする暴挙
 
私は五回の注射に瀕死寸前
 
私の目線の先で大暴れする娘を見て「あれ連れて帰らなきゃいけないの……?」と倒れそうになった
 

なんとか採血を終え、内診まで済ませて異常が無いことが確認でき、ようやく解放された

帰りも抱っこ紐に入りたがらない娘を無理くり抱きかかえてタクシーに乗り込み近所のコンビニへ行ってしこたまお菓子を買ってきた
 

この日は産後一番疲れた日だったかもしれない
 

しかし、娘の成長を母子手帳に記録してもらえたこと
産院に娘を連れて無事訪問できたこと
入院中、病院で見かけていた赤ちゃんたちも同じように成長していたこと

どれも今までの人生では感じられないような喜びを得られた日でもあった
 
 
あの時、ただ寝ているだけで絵本を読んでも無反応、おもちゃを掴むことすらできなかった娘は
今では絵本を読むと笑ったり驚いたりするし、おもちゃを与えるとちゃんと遊べるようになった
 
お出掛けもたくさんした
 
動物園、水族館、博物館や牧場へ連れていき色んなものを見せた
登山にも連れて行ったし船にも乗せた

イルカショーを見たことや、山でたくさんの人に話しかけられたこと
産まれて初めての雪を不思議そうに眺めていたこと
私と夫が可愛い可愛いと言って毎日たくさん遊んだこと

娘は何も覚えていない
だからこそ、大きくなったら何度でも話してあげようと思う
 

娘に多くの喜びを貰って、もういつ死んでも惜しくないほどに幸せな今を過ごしているけれど
教えてあげたいことがたくさんあるからまだまだ死ねないのだ、私は
 

生後たった半年でこんなにセンチメンタルになってしまうのも我ながらどうかと思うけど

娘が成長しきって反抗期が来た頃に後悔しても遅いので、私はこれからも全力で親バカであり続けなければならない
 
娘が成人しても結婚しても孫が生まれても私は娘を推し続ける、そう決めているのだ
 

今夜も夫とアイスを食べながら推しの写真を見るのが楽しみで仕方がない
 

自分で自分の機嫌を取らなきゃいけない理由

ここ最近、娘がとんでもなく可愛い
 
いや、産まれたときから大天使ではあったんだ
しかしここ最近の可愛さはまた質の違う可愛さなわけで
 
抱っこするとぎゅっとしがみつく
じゃれると声を上げて楽しそうに笑う
目を合わせるだけでもニンマリ笑う
私が何か食べているとちゅっちゅと口を鳴らす
 
生後半年を迎えた娘は可愛らしい仕草が日々増えていって天を衝くほどの可愛さで毎日メロメロだ

なのにここ最近の私は完全に癇癪玉だった
触れると怪我するジャックナイフだった

まあ怪我をしたのは夫一人だったんだけど
 

今まで、育児に疲れてヘロヘロになることはいくらでもあった
でも、そんなときは美味しいものを食べたり整体に行ったり家族で出掛けたりして気持ちをリフレッシュしてきた
けれどここ最近だけは、それらは全く通用しなかったのだ
 

イライラの原因は色々あるけれども、一番は私が外との繋がりに飢えていたことだと思う

一日中娘と二人きり、外は寒いし感染症も怖いし平日は外出だってろくに出来ない
会話するのは夫か、よくてスーパーやコンビニの店員さんだけ

この状況に限界が来てしまったのだ

これを認めるのにはかなり時間がかかった

最愛の娘がいて、夫のおかげで生活にも不自由していなくて、それ以上何を求めるというのだ
娘が小さい間は、毎日毎日可愛い姿をたくさん見てあげて、たくさん遊んであげようと決めたじゃないか
なのにどうして私は外に出たいだなんて、他人と関わりたいだなんて思うのか

娘への愛情が足りないんじゃないか
 

自問自答の日々で毎日しんどくて、でも娘といる時間はいつも楽しく慌ただしく過ぎる
必然的に、夜遅くに帰宅する夫と過ごす間、私はたまらなくイライラしていた

夫はいつも通り優しいし、ちょっとおかしなことしか言わないし、私のことをよく労ってくれた

しかし私は「~~で、夜景がね…」という話に対する「え?レンブラント?」という夫の小ボケにすら無性に腹が立った
 

それを肌で感じた夫は出勤前のわずかな時間でも娘の面倒を見てちょくちょく私を息抜きに外出させてくれたし、
数少ない休日にはお出掛けに連れて行ってもくれた

それで一時は気持ちが軽くなっても、翌日にはまた鬱々とした気分になってしまっていた
雪国に住んでいることから季節性のものもあったんだと思うけれど、なかなか気分はよくならなかった
 

そんなある日、用事があって久しぶりに義実家に顔を出すことになった

ご存知私の華麗なる義実家、現在は義妹さんが三人の子供と住んでいる
彼女は私が一番お世話になっている人であり、同時に義実家の中では義両親に次ぐぶっ飛んだ人物だ
 
彼女はその日も子供達を豪快に叱り飛ばし、紙芝居の舞台を購入したことを嬉々として話し、私の娘を抱っこしては泣かれ、値札がついたままの桃の花をくれた

これらをほぼ一度にやってしまうのだから彼女と会うと5分が1時間にも2時間にも感じられる

私よりも十歳以上年上とは思えぬバイタリティでいつも活き活きとしている彼女だが、その日の帰り際、ぽろっと話したことが衝撃的だった
 

「最近落ち込みがひどくてね、カウンセリング通ってるんだ」
 

季節性のものとか色々あると思うんだけど、疲れちゃってね
そう話した彼女に、私はかける言葉が見つからなかった

義妹さんの旦那様は単身赴任で週に一度帰ってくるかこないかというところ
非常に忙しい仕事をバリバリこなしながらワンオペで年子の子供三人を世話しているのだから、そりゃあ疲れるに決まっている

しかし、彼女はありとあらゆる手を使って自分の機嫌を取り、家事育児を楽することの天才なのだ
 
保育園は送迎付きなので送り迎えもなく、ベビーシッターもちょくちょく利用し、家には時短家電が勢ぞろい
メルカリで気になったものは即購入するし、何なら過去には仕事のストレスでマンションや日本刀を買おうとして家族に止められたほどだった
 
ちなみに以前私が「離乳食ってどうしました?」と相談したときには「私三人育てた中で離乳食一回も作ったことないよ!」と死ぬほど役に立たない回答をもらったことがある
 

そんな人がカウンセリングに通うほど心をやられることがあるなんて
なら、専業主婦で子供も一人で夫のサポートもある私に落ち込む資格なんて無いんじゃないか
話している最中にもまた気持ちが鬱々としてきたが、その後の言葉に更にハッとした
 

「子供たちもいるし、私が駄目になるわけにはいかないから」
 

そうだった
 
彼女の三人の子供たちはまだまだ小さい
会話はできるし一人で歩くこともできる でも親が突然倒れてしまったら助けを求める手段なんて無い
 
ましては私の娘はまだ話も出来ないし歩けもしない
何を求めるにも泣くしか手段が無いのだ
 

私が駄目になるわけにはいかない、というのは私も同じだった
 

彼女が全力で自分の機嫌を取って全力で楽しようとするのは、自分のためでもあるけれど子供のためでもあるんだ
長い付き合いになるが、この時初めて理解した気がする
 

それから夫といろいろ話し合った
 
その結果、娘は四月から保育園に通うことになった
私は四月から少ない日数で時短だが働くことにして求職活動を始めた
元々娘は一歳くらいまでは自分でお世話をして、その間在宅の仕事を貰っていく予定だったので大幅な変更だった

夫は文句を言うこともなく「それでいいじゃない」と言ってくれた

ここ数日はとても心が穏やかで、娘とは毎日楽しく過ごしているし、夫のくだらないオールドジョークにも笑えるようになった
 

独身で働いているときは充実していたけれど毎日ストレスも多かった
働かなくていいなら働きたくないと思っていた
でも実際に働くことをやめると、無性に外に出たくなってしまった
 
私にママ友がいればこうはならなかったかもしれないが
残念ながら私にはママ友どころか普通の友達すらほとんどいない
それに辞めてみたら私って結構仕事が好きだったんだな、と気づいた

子供との時間と仕事、どちらも手に入れようとする自分に罪悪感もあったけれど
それ以上に求人情報を見るとやってみたい仕事がたくさんあってワクワクしてしまった
 

私が駄目になるわけにはいかないから私の機嫌を取らなきゃいけない
これはある意味免罪符になったのか、自分の気持ちを肯定するきっかけになった
 

勿論働き始めたらそれはそれできっと大変だし
ふとした拍子に癇癪玉になってしまうことはあるかもしれない
でもそうなったらそうなった時にはまた全力で自分の機嫌を取る方法を考えるしかないだろう
 

つい先日、ツイッターで大好きなフォロワーさんが「自分の機嫌が取れない」と嘆いているのを見て、心配して、共感して、安心してしまった
ものすごく失礼な話ではあるけれど、「自分だけじゃない」と思えたのだ
マイナスなことを発信するのはプラスなこと以上に体力を使う
だからこそ、私は彼女の素直さにとても救われた
 

暗い話ばかりしたいわけじゃないけれど、自分みたいな人がいたら少しでも助けられるように良いことも悪いことも吐き出していきたいな

ろくでもないブログオブザイヤーからの脱却を夢見て